シエルの奮闘記

18：00　シャルル・ドゴール空港着。
20：35のフライトだから、まだ2時間半はある。余裕だわ！と思いながらも、
デタックス(税金還付の手続き)に行ったり、初めて使う大韓航空のカウンターを探して、
広～い空港内を右往左往している内にあっという間に30分経過。でも、まだ2時間はある

まずは搭乗手続きだけでも済まそう、とホテルでの私的計測28kgのスーツケースを、
航空会社のカウンター横にある計測用台の上に置きました。

カウンター内の係官は、ちょっとレカプリオ似の若い男性。
リミットの25キロはオーバーしているはずだけど、どうかおまけしてくれますように！
と祈りながらも、精一杯の笑顔を見せて計測を待ちます。

パソコン画面を見ながら、レカプリオ君が英語で話しかけました。
｢31.5kgです。6.5kgオーバーなので、330ユーロ追加料金をお願いします。｣

31,5キロぉ～～～　330ユーロって、43,000円じゃん
そんなに払えるはずがない。あと1万円だせば、パリの片道航空チケットが買えます。
一瞬、ボーゼン自失状態。とりあえず搭乗手続きを中止して、善後策を講じることにしました。

隅のベンチに腰を下ろし、荷物を軽くするため、せっかく集めた可愛いショップカードや
フランスのフリーペーパーなど、紙ものを泣く泣くゴミ箱に捨てました。
それでも、1キロぐらいしか軽くならない。。。。

ふと、｢そうだ。私の体重が重くなる分には追加料金を取られないのよね。｣
と気がつき、荷物を全部持って、トイレに駆け込みました。
そうです。持って行った服をぜ～んぶ、着ることにしたのです。

まずはタイツ、レギンス、ニットパンツ、その上から普通のズボンと、恐怖の4枚重ね。
ソックスは2枚重ねばき。
上はカットソーとセーターの上からニットのワンピース。
ダウンコートを着るので、上半身はこの3枚しか着れませんでした。
残り2枚のセーターは腰に巻き、首にはストール2枚をヨジヨジして巻いて、完成！
持参した風呂敷も腰に巻こうかと思ったのですが、さすがにそれは理性が許しませんでした。

あ、あづ～～
暖房ムンムンの中、そのエスキモーのような恰好で再度、搭乗手続きに向かいました。
｢さあ、どうだ！｣とばかりにスーツケースを置いたら、
｢26.5kgです。1.5キロオーバーで177ユーロいただきます。｣・・・・・。

1.5キロぐらい、まけてくれてもいいのに。JALは3キロオーバーでもO．Kだったのよ！
と言い返したかったのですが、そんなややこしい英語は喋れませんので、
泣く泣く、177ユーロ（23,000円）を支払って、ようやく出国審査に進むことができました。

ほっとしたのも束の間。
この重量オーバーは、この日の受難の幕開けに過ぎませんでした｡明日に続く